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ロック父

by saku

みなさまこんにちは。
坊主頭のsakuです。
2歳半の息子の髪が伸びてきたので、
坊主にしようかと企んでいます。
へっへっへっ。


みなさんは、以前読んだ本を読み返すことってありますか?


最近、
『ロック母』(角田光代/著 講談社)
に収められている表題作『ロック母』を読み返しました。
2006年に川端康成文学賞を受賞した作品です。
6年前ですね。キリギリスだと6世代です。

なぜ今この作品を読み返したのかというと…

………

先日、妻の出産(次男)に立ち会った後、
助産師さんにあるものを見せてもらいました。

胎盤です。

自分の掌よりも大きく、
行く筋もの管が走る青黒いそれは、
数十分前まで、次男を守っていてくれました。
そして今は役目を終え、目の前の金属のトレイに乗っています。

40週で命が作られていくのも神秘的ですが、
同じく40週で“臓器”が一つ作られ、排出されていくということにも、
言葉に出来ないほどの強烈な感動を覚えました。
母親の体というのは、こうもすごいものなのですね…

………

『ロック母』には、
壮絶でちょっと変わった出産シーンが書かれています。
出産に立ち会い、
胎盤に思いを馳せた後に読むこの作品は、
新たな命の光を放っていました。


文字で記録されたものは、
そのままの形で残ります。


でも、読み手側の変化で、
様々な表情を見せてくれるのが、本の良いところですよね。



一度手放した本を買いなおすのは抵抗がありますが、
図書館なら気軽に手に取っていただけるかと思います。
今週末の連休に読む本を、
当館で探してみてはいかがでしょう?


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